1室型フローリアクタの陽陰極にGC電極を取り付け、230μmの電極間距離を保ったフロー電解により、フェノール類とアルケンの酸化的[3+2]カップリングに成功しています。このシステムにより様々なジヒドロベンゾフラン類を最大91%の単離収率で合成することに成功しました。注目すべき点として、本反応は支持電解質（Bu4NPF6）を0.01Mしか必要としません。多くの有機電解反応においては0.1M以上の電解質が用いられますが、マイクロ流路を利用する本システムでは、溶媒抵抗が小さいため1/10の支持電解質濃度でも効率的に電解合成が実施でき、グリーンケミストリーに貢献することができます。