ELECTROCHEMICAL ANALYZER 電気化学装置
ELECTROCHEMICAL ANALYZER
電気化学装置
フロー電解合成システム
ECSTATSYN-7000
横浜国立大学 跡部真人教授および信田尚毅准教授の監修
本装置は、連続フロー電解合成のためのシステムです。
電源とポンプは一体化され各種セルと接続し、電解条件を入力し駆動させるだけで反応を制御できます。
有機電解合成は電極と有機基質間の直接電子移動による酸化還元プロセスに基づいて起こる反応です。
電子そのものを試薬としており、重金属などを含む酸化還元剤を必要としない、すなわち酸化還元剤由来の廃棄物を排出しない環境調和型電子移動プロセスです。
また常温・常圧といった温和な条件下で実施でき、このような原理的特長から有機電解がグリーン・サスティナブルケミストリーな方法として注目されています。
フローシステム
電解装置からのびるチューブを基質タンクとフローリアクタに接続します。
セルや電極のセットアップに応じて反応は変わります。
フローリアクタは薄層空間を液が流れることで少ない基質で効率のよい電解反応を起こします。
測定データは装置前面のUSBメモリにテキストデータとして保存されます。
測定は(1)定電位・定電圧 Single Flow(2)定電流 Single Flow(3)定電位・定電圧 Circular Flow(4)定電流 Circular Flow の4種類から選択できます。
設定項目は以下の通りです。
- (1)定電位・定電圧 Single Flow
- 印可電圧[V]、流速[mL/h]、極性反転、終了条件(サンプル量[mL]・連続)
- (2)定電流 Single Flow
- 通電電流[A] 、基質濃度[mM]、通電量[F/mol]、流速[mL/h]、極性反転、終了条件(サンプル量[mL]・連続)
- (3)定電位・定電圧 Circular Flow
- 印可電圧[V]、サンプル量[mL]、基質濃度[mM]、通電量[F/mol]、流速[mL/h]、極性反転、終了条件(電荷量[C]・連続)
- (4)定電流 Circular Flow
- 通電電流[A]、サンプル量[mL]、基質濃度[mM]、通電量[F/mol]、流速[mL/h]、極性反転、終了条件(電荷量[C]・連続)
各種パラメータを設定しスタートボタンを押すと自動で送液と電解が開始されます。
フローリアクタ
システムの仕様
項 目 | 仕 様 |
---|---|
測定テクニック | 定電位・定電圧/定電流 |
電極 | 正極/負極/参照電極 3電極系 |
最大出力電圧 | ±20V |
最大出力電流 | ±1A |
制御電圧分解能 | 1mV |
制御電流分解能 | 50μA |
ポンプ | ローラーポンプ |
流速 | 0.6~600 mL/h ※流速はチューブ内径で調整 |
チューブ | ファーメドBPT |
電源 | DC24V 2.5A ACアダプタ使用 |
使用環境 | (温度)10~40 ℃ (湿度)30~80%RH ※結露なきこと |
外部I/O リレー出力 | フォトリレー2点DC30 V_0.1A 装置同期用・警報用 |
デジタル入力 | 1点ON電圧:5-24V OFF電圧:0.8V以下 装置同期用・絶縁電源+・絶縁電源- |
通信 データ取出し | USBメモリ(USBメモリを本体に挿しているときにリアルタイム保存) |
設定データ取出し | 通信 |
表示/操作 | 2.8インチ(240×320)/ボタン(MODE・開始停止)・つまみ |
大きさ/重量 | W195×D265×H120 mm/約3.5kg |